みんなの計算機

消費税計算

税抜価格と税込価格を、標準税率10%・軽減税率8%で相互に換算します。

税率
円未満の端数処理

軽減税率8%の対象は、飲食料品(酒類・外食・ケータリングを除く)と、週2回以上発行される定期購読契約の新聞だけです。円未満の端数処理は切上げ・切捨て・四捨五入のいずれでもよいとされていますが、適格請求書では一の請求書につき税率ごとに1回だけ行う必要があります(国税庁 タックスアンサー No.6371)。表示は2026年8月時点の税率です。2026年8月5日の閣議決定では2027年4月から2年間、軽減税率対象の飲食料品を1%とする基本方針が示されていますが、法案は未成立です。目安の計算ですので、申告額は国税庁でご確認ください。

消費税計算

税抜価格と税込価格を相互に換算します。

標準税率10%または軽減税率8%を選び、税抜から税込、税込から税抜のどちらの向きでも計算します。円未満の端数は切り捨て・四捨五入・切り上げから選べます。

  • 税抜から税込:税抜価格に税率を掛けて加算します。例:税抜10,000円 × 10% = 消費税1,000円、税込11,000円。
  • 税込から税抜:割り算です。税込から10%を引くのは誤りです。例:税込11,000円 ÷ 1.1 = 税抜10,000円、消費税 = 11,000 × 10/110 = 1,000円。11,000 − 1,100 = 9,900円は1,000円ずれます。
  • 軽減税率8%の逆算は ÷1.08、税額は ×8/108 です。例:税込10,800円 → 消費税 = 10,800 × 8/108 = 800円、税抜10,000円。
  • 同じ商品でも、売る時点の申し出で税率が変わります。例:コンビニのおにぎりは持ち帰り8%、イートイン10%。ビールは10%、ノンアルコールビールは8%。みりんは10%、みりん風調味料は8%。
  • 端数処理の方法は任意なので、同じ金額でも1円ずれることがあります。例:税抜1,234円 × 10% = 123.4円 → 切り捨て123円、切り上げ124円。社内で方法を統一しておくのが安全です。
  • 適格請求書では、明細ごとに計算して合計するやり方は認められません。例:税率ごとの合計額に対して1回だけ端数処理します。行ごとに端数処理して足し上げると、インボイスとして要件を満たしません。
税抜価格・税込価格
税抜価格は消費税を含まない価格、税込価格は含んだ価格。税込 = 税抜 ×1.1(軽減税率は ×1.08)、税抜 = 税込 ÷1.1(同 ÷1.08)で、引き算では戻りません。
軽減税率8%
対象は飲食料品の譲渡と、週2回以上発行される定期購読契約の新聞の2つだけ。酒類、外食、ケータリング・出張料理は10%。おもちゃ付き菓子などの一体資産は、税抜価額1万円以下かつ食品部分が価額の3分の2以上の場合に限り8%になる。
国税と地方消費税
10%は消費税(国税)7.8%と地方消費税2.2%の合計、8%は6.24%と1.76%の合計。申告書では国税分を先に計算し、地方消費税は国税額 × 22/78 で求めるため、レシートの一律10%とは計算の流れが異なる。なお2019年より前の8%は6.3%+1.7%で、今の軽減税率8%とは中身が違う。
インボイス制度(適格請求書等保存方式)
2023年10月1日に開始。登録した適格請求書発行事業者が交付する適格請求書がないと、買い手は原則として仕入税額控除を受けられない。免税事業者からの仕入れには経過措置による一部控除があるが、割合と期間は税制改正で変わるため国税庁の最新情報を確認する必要がある。
総額表示義務
消費者に対して価格を表示するときは、消費税を含んだ支払総額を示さなければならない。店頭の値札が税込で、事業者間の見積書が税抜になりやすいのはこのため。どちらの基準かを取り違えると、そのまま10%分の食い違いになる。

税込から税抜に戻すとき、10%を引いてはいけない理由

税込11,000円の商品の税抜価格はいくらでしょうか。10%を引いて9,900円と答えたくなりますが、正解は10,000円です。税を足す計算と引く計算は、そのままでは逆算になっていません。

税込と税抜を行き来する式

税抜10,000円に10%を足すと消費税は1,000円、税込は11,000円です。ここから10%にあたる1,100円を引くと9,900円になり、100円が消えます。

消費税は税込価格の10%ではなく税抜価格の10%だからです。11,000円の10%は1,100円ですが、実際の税額は10,000円の10%で1,000円です。掛ける率は同じでも基準が違います。

正しい式は次の通りです。税抜 = 税込 ÷ 1.1 = 税込 × 100/110、消費税額 = 税込 × 10/110。軽減税率8%なら 税抜 = 税込 ÷ 1.08、消費税額 = 税込 × 8/108 です。

ずれは常に税込の約0.909%(税率の二乗 ÷ 1.1)で発生します。税込11,000円なら100円ですが、税込1,100万円の請負契約なら10万円です。請求書や仕訳でこの誤りが残ると、消費税額の集計が合わなくなります。

10%は一つの税ではない

レジで見る10%は、実は消費税(国税)7.8%と地方消費税2.2%の合計です。軽減税率8%も同じで、消費税6.24%と地方消費税1.76%に分かれます(国税庁タックスアンサー No.6102)。

ここで一つ誤解が生まれます。2019年9月30日までの旧税率8%と、現在の軽減税率8%は同じ8%でも中身が違います。旧8%は国税6.3%と地方1.7%、現在の軽減8%は国税6.24%と地方1.76%です。表面の数字が同じでも別の税率区分なので、経過措置が絡む取引では帳簿上も区別して扱います。

申告書でも扱いが変わります。消費税額を国税分で先に計算し、地方消費税額は国税額 × 22/78 で求め、それぞれに端数処理が入ります。レシートや見積書の価格を出すには税込 × 10/110 で足りますが、申告書を埋めるときの計算はこの一本の式では終わりません。

軽減税率8%の対象は二つだけ

軽減税率の対象は、飲食料品の譲渡と、一定の新聞の譲渡の二つだけです。それ以外はすべて10%です。

飲食料品は食品表示法に規定する食品(人の飲用または食用に供されるもの)を指しますが、三つの例外があります。酒税法上の酒類は10%、外食(飲食設備のある場所での食事の提供)は10%、ケータリングや出張料理は10%です。ノンアルコールビールは酒類ではないので8%、みりんは酒類なので10%、みりん風調味料はアルコール分が低く8%になります。

おもちゃ付きのお菓子のような一体資産は、税抜価額が10,000円以下で、かつ食品部分の価額の占める割合が3分の2以上のときだけ8%です。どちらかを外れると全体が10%になります。

新聞は、一定の題号を用い、政治・経済・社会・文化等の一般社会的事実を掲載し、週2回以上発行され、定期購読契約に基づくものに限られます。週1回の新聞は10%、駅売りは定期購読ではないので10%、電子版は譲渡ではなく電気通信利用役務の提供なので10%です。

コンビニのおにぎりが分かりやすい例です。持ち帰りなら8%、イートインで食べるなら10%。判定は実際にどこで食べたかではなく、販売時点での客の意思表示によります。

端数処理は事業者が選べるが、インボイスでは回数が決まっている

端数をどう処理するかについて、国税庁は切上げ・切捨て・四捨五入のいずれでもよいとしています(タックスアンサー No.6371)。法律で方向が決められているという説明は誤りで、この計算機に三つのボタンがあるのはそのためです。

一方で、回数には決まりがあります。インボイス制度では、一の適格請求書につき税率ごとに1回の端数処理を行う必要があります。明細行ごとに消費税額を計算して端数処理し、それを合計する方法は認められません。自作の請求書テンプレートや小規模な販売管理システムで最も多い不備がこれです。この計算機を明細行ごとに使うと、その請求書は要件を満たさなくなります。

申告段階の端数処理はさらに別で、課税標準額は1,000円未満切捨て、消費税額は100円未満切捨てです。請求書の端数処理と申告書の端数処理は別の話なので混同しないでください。

なお消費者向けの価格表示には総額表示義務があり、店頭では税込価格を示す必要があります。事業者間の見積りが税抜表示中心なのと対照的です。

インボイス制度と経過措置

2023年10月1日に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、適格請求書発行事業者から交付された適格請求書がなければ、買い手は原則として仕入税額控除を受けられません。取引先が登録事業者かどうかで、同じ税込金額でも自社の負担が変わります。

免税事業者等からの課税仕入れには、一定割合を控除できる経過措置が置かれています。令和8年度税制改正でこの措置は2年延長され、控除割合は令和8年10月1日から令和10年9月30日までが70%、令和10年10月1日から令和12年9月30日までが50%、令和12年10月1日から令和13年9月30日までが30%とされています。あわせて2割特例は見直され、個人事業者を対象とする3割特例が令和9年分・令和10年分について設けられます。

この区分は改正が続いている部分です。最初の段階が2026年10月1日に切り替わるため、実際の申告前に国税庁の令和8年度税制改正特集で最新の割合と適用期間を必ず確認してください。

2027年4月に予定される税率変更と、この計算機の位置づけ

2026年8月時点の税率は標準10%、軽減8%です。この計算機もその前提で計算します。

ただし2026年8月5日、政府は給付付き税額控除の制度導入の基本方針を閣議決定し、その中で軽減税率対象の飲食料品にかかる消費税率を令和9年(2027年)4月1日から2年間、1%とする方針が示されました。完全なゼロ税率が見送られたのは、レジやPOSの改修に10か月から12か月かかるためとされています。

現時点では閣議決定にとどまり、法律にはなっていません。与党税制改正大綱が2026年9月に、法案審議が秋の臨時国会に予定されています。したがって今日の取引に適用される軽減税率は8%であり、1%はまだ予定です。価格改定やシステム改修の計画を立てる段階では、成立前の方針として扱ってください。

この計算機が示すのは参考値です。実際の申告額や請求書の記載は、国税庁の資料および税理士に確認してください。

消費税率の内訳と税込・税抜の換算式(2026年8月時点、国税庁 No.6102)
区分内容
標準税率 10%消費税(国税)7.8% + 地方消費税 2.2%
軽減税率 8%消費税(国税)6.24% + 地方消費税 1.76%
旧税率 8%(2019年9月30日まで)消費税(国税)6.3% + 地方消費税 1.7%
税込 → 税抜(10%)税込 ÷ 1.1(税込 × 100/110)
消費税額(10%)税込 × 10/110
税込 → 税抜(8%)税込 ÷ 1.08(税込 × 100/108)
消費税額(8%)税込 × 8/108
地方消費税額(申告時)国税額 × 22/78

よくある質問

税込11,000円の税抜価格はいくらですか。
税抜10,000円、消費税1,000円です。11,000 ÷ 1.1 で税抜を、11,000 × 10/110 で税額を求めます。11,000円から10%を引いて9,900円とすると100円ずれ、金額が大きいほど差も大きくなります。
軽減税率8%の対象は何ですか。
飲食料品の譲渡と、週2回以上発行され定期購読契約に基づく新聞の譲渡だけです。酒類、外食、ケータリングは10%です。コンビニのおにぎりは持ち帰りなら8%、イートインなら10%で、販売時点の客の意思表示で判定します。
消費税の端数は切り捨てですか、四捨五入ですか。
国税庁は切上げ・切捨て・四捨五入のいずれでもよいとしています(No.6371)。ただしインボイスでは、一の適格請求書につき税率ごとに1回だけ端数処理を行う必要があり、明細行ごとに処理して合計する方法は認められません。
ノンアルコールビールやみりんは何%ですか。
ノンアルコールビールは酒税法上の酒類ではないため8%です。みりんは酒類なので10%、みりん風調味料はアルコール分が低く酒類に当たらないため8%です。同じ売り場に並んでいても税率が分かれます。
2027年に食料品の消費税が1%になるのですか。
2026年8月5日に閣議決定された基本方針で、2027年4月1日から2年間、軽減税率対象の飲食料品を1%とする方針が示されています。ただし法案はまだ成立していません。現在適用される軽減税率は8%です。